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今、チュークで品評会が開催されている。
チューク語では、この品評会の事を『KIMBIOKAI』キンビョーカイと言う。
かつての日本時代、毎年盛大に模様されていた品評会が、戦後になってからも現地人によって継承されてきたものだ。
一時はすたれていたものが、また数年前から復活した。

30年ほど前までは、日本時代そのままにとても盛大に模様されていた。
巨大なパパイヤやタロイモ、10種類を超すバナナなどの様々な食べ物。
大きなウミガメ、沢山の民芸品などがグランドいっぱいに展示された。
各島自慢の伝統芸能が披露されたり、民芸品の実演販売、珍しい貝殻、等々。
子豚や鶏などの生き物がグランドに一斉に放たれ、老若男女がそれを追いかけてゲットする。
楽しいイベントが目白押しの、年に一度の島民たちの楽しいお祭りだった。


今はそれほど盛大ではないが、すばらしい日本文化の1つでもある品評会が、また復活したのはとてもうれしい事だ。
早速、会場に足を運び、かねてから欲しかった椰子の帽子をゲットした。
これからもまた現地の人たちの楽しいお祭りとして、いつまでも続いていくことを願っている。

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チューク本島・モエン島のとある高校でチョットした催しが行われている。

島人達がいつも暮らしている日常の生活風景。
そんな島の伝統文化をきちんと見つめ、確認し、後輩たちに伝えて行こうというものだ。

競走形式で行われるゲームの種目には、
椰子の皮むき、ココナツミルク作り、花輪作り、椰子の葉のバスケット作り、
パンの実の皮むき、など、通常の島人達、自分たちの日常生活そのものが取り上げられている。

誰でも出来る仕事ではあるが、やはり得手不得手もあり、手際の良い仕事ぶりには拍手喝采で、本人達もヒーロー気分だ。

お祭り気分でワイワイ騒ぎながら見ている生徒たちも、今更ながらに自分達の仕事の重要性を再認識、と言ったところだ。

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ミクロネシア連邦チューク州。

ミクロネシアの中央部、直径800キロに亘って広がる小さな島々・・・。

先月の22日~26日、そんな島の1つ「ポンナップ島」に行って来た。
チュークから西に350キロ、往復2日間を要する船の旅・・・。
インターネットはもちろん、電話も全く通じない絶海の孤島だ。
周囲3キロにも満たない小さな島に400人の人達が暮らしている。

ミクロネシアの島々から伝統的な暮らしや文化が廃れて行く中、ここポンナップ島の人達は、島人達が一丸となって
島の貴重な伝統文化の伝承・継承に勤めている。
歌や踊りなどの伝統芸能もさることながら、最も特筆されるのが、外洋帆走カヌーとその航海術だ。

海洋民族である彼らは、近代的な航海術が現れる前の遙かな昔から、星を頼りに大型カヌーを蹴って広い太平洋を自由に行き来してきた。島にはそんなカヌーが10隻近くも現存しており、近隣の島々との交易や釣りなどに普通に使用されている。

ポンナップ島は私にとってとても因縁の深い島で、30年も前から島人達との交流を温めてきたにもかかわらず、
まだ一度も足を踏み入れた事の無い夢の島であった。
2泊3日の滞在では、予想をはるかに超える素晴らしい世界が私を待っていた。

踊りや歌を歌いながら、遠来の客を迎える島の女達。
島の中を歩くと至る所に巨大なカヌー小屋があり、その中には大海原を航海したカヌーが堂々たる姿を横たえている。
正に古代の太平洋の島にスリップした感覚だ。

実は今月の18日から25日までの1週間、もう一度このポンナップ島を訪ねる。
NHKのTV取材の為だ。
前回の訪問はそのロケハン(調査)で今度が本番の取材・撮影となる。

この撮影が終わったならば、夢にまで見たポンナップ島の素晴らしさを、、、ポンナップ島の全てを、
タップリと皆さんにお伝えしたい。

請うご期待だ!!

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小笠原に伝わる南洋踊り・・・。
20年前の小笠原でチューク出身の若者が目にした踊りは、チュークの踊りそのものだった。
そのチュークで最も伝統的な慣習が残っているパッテイウ地方のPULAP島。(ポンナップと発音)
南洋踊りのルーツを求めて初めてチュークを訪れた小高氏は偶然にもポンナップ島に渡る機会を得た。
グアムから1000キロ、チューク本島からでも400キロ近くも離れた、周囲4キロ足らずの絶海の孤島である。

そこで目にしたものは踊りだけでなく、海洋民族の伝統的な生活風景そのものだった。
フンドシと腰巻を身にまとい、タロイモ、パンの実、バナナ、椰子の木、そして豊富な海の幸を糧に伝統的な生活を続ける島人達。
羅針盤や近代航行技術に頼らず、自然の航海術で太平洋を行き来する海の民。
その外洋帆走カヌーを今も大事に保管する伝統的な造りの巨大なカヌー小屋。
カヌー小屋は島の男たちの憩いの場所でもあり航海術を学ぶ寺子屋でもある。

島にあるものが彼らの生活の全てであり、彼らの世界でもある。
世界中が文明の波に洗われ犯されていく昨今、チュークの島々もその例外ではない。
そんな中でポンナップ島のリーダーたちはその伝統的な世界を守るべく、文明の荒波にあらがい果敢に立ち上がっている。
そして今、この小さな島の小さな世界で、世界に向けて大きな波が広がり始めている。




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小笠原に古くから伝わる『南洋踊り』
日本統治時代にミクロネシア方面から伝わったものとされ、今でも学校で教えたり、父島や母島の保存会でその継承に力を入れている。その甲斐もあって現在では東京都無形文化財に指定されている。
小笠原が世界遺産に指定されたとあって、この南洋踊りも小笠原をアピールする上で格好の好材料となっている。

今回、その『南洋踊り』のルーツを求めて、保存会の副会長を務める小高氏がチュークを訪れた。
そもそもの発端は今から20年ほど前に遡る。
当時チューク政府のある若者が漁業研修で日本各地を回り、小笠原の父島を訪れた際にこの南洋踊りの歓迎を受けた。
この踊りを見たチュークの研修生は自分の国・チュークの踊りとのあまりの類似性に驚き、『この踊りはチューク州のパッティウ地方の踊りととても良く似ています』と告げた。

この事を聞いた小高氏は、チュークのパッティウ諸島の事が片時も頭を離れず、念願かなって今回の訪問となった。
パッテイゥ地方は、チュークとヤップの間に広がる3つの環礁・島々の総称である。
チュークの伝統的な歌や踊り、民族的な習慣等を最も色濃く残す地方でもある。
ところがパッティウ諸島に行く定期便は無い。
大きな船舶をチャーターして行くしか方法はないし、とても個人でチャーターできる金額ではない。

やむなくパッティウ行きはあきらめ、他の島々の手配していた時、思いもかけない朗報が舞い込んだ。
パッティウに政府の船が行くと言う。
しかも、4泊5日のPULAP島(ポンナップと発音)行きだと言うではないか。
ポンナップ島は、パッティウ諸島の中でも最も伝統的な行事や生活習慣を残しているところである。
そのポンナップ島でキリスト教伝来100年祭の一大行事が執り行われると言う。
これぞ千歳一隅のチャンス!!
小高氏の喜びと興奮は頂点に達した。
早速帰国便を変更しポンナップ島行きの船に乗り込んだ。
76歳と高齢で言葉や勝手もわからず心配なので、現地の日本人・末永かおるが案内役を買って出た。

18時間の航海でポンナップ島沖に到着、迎えのボートでポンナップ島上陸。
歓迎の宴もそこそこに、島はすでに100年祭のお祭りムード一色。
小高氏も持参の伝統衣装に身を包み、早速、小笠原に伝わる南洋踊りを披露する。
文明国で継承されてきた南洋踊りの原点を今、目の前で見つめている。
3日間の踊りの渦の中で南洋踊りのルーツを確信したのは言うまでもない。

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南の島の代表的な木にヤシの木がある。
椰子の木は、樹木はもとより、実、葉っぱに至るまで、南の島の人たちの生活道具として貴重なものだ。

椰子の葉は、箒(ほうき)としても良くつかわれる。
椰子の葉を1本、そのまま切りそろえて箒にしたもの。
あるいは、葉っぱを1枚・1枚切り取り、その芯をそぎ取って束ねて作った、ヤシの葉の芯の箒。

そして昔から今日まで、椰子の葉の最も重要な用途と言えば、屋根を葺く材料である。
緑のみずみずしい葉っぱを、ゴザのように編みこみ、下から順番に屋根にかぶせていく。
日本で言えば、茅葺き屋根に相当するもので、椰子の葉で葺いた小屋は涼しくて、景観も良く、雨漏りも無い。休憩小屋や集会場など、このモエン本島などでも良く見かける。
そして、チュークの離島に行けば、このような椰子の葉葺きのハウスはまだまだ島人達の大事な住まいともなっている。

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白い砂浜に大きな緑の傘を広げて立ち並ぶヤシの木。
太陽の熱い日差しをさえぎり、涼しげにそよぐ緑の葉っぱ。
南の島を訪れる人達を優しく迎えてくれる。

そしてこの椰子の葉は、現地の人達にとっては、とっても大切なものだ。

ファッショナブルでとても涼しいヤシの葉の帽子。
教会で、集会で、家の中で、女たちの必需品、ヤシの葉のウチワ。
いつでもどこでも役に立つ、ヤシの葉バスケット、などなど・・・。

椰子の葉は南の島の生活をより豊かにしてくれる。

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南の島で3点セットと言えば、すぐにシュノーケリング3点セットを思い浮かべる。
マスク、シュノーケル、フィンの3点である。
ところが、チューク諸島にはまた違った3点セットがある。
パン餅つき3点セットだ。
写真の分厚い大きな板は、パン餅つき用の臼で、パンの木の1枚板で出来ている。
白い杵(きね)は、硬いサンゴの石で出来ている。
丸い穴のあいた容器は、椰子の殻から作ったもので、丸いパンの実の皮を剥くのに適している。
臼と杵はいずれも1人用のもので、パン餅を搗く他にも、タロイモを搗いたり、バナナを潰したりするのにも使われるとても貴重な生活道具である。
いずれも鉄器が伝わるずっとずっと以前からのチューク諸島に伝わる伝統的な生活道具だ。
チューク諸島の人達の生活は基本的には自給自足に依存しており、今も伝統的な食生活が主流である。
チューク諸島の島々を訪ねると、このようなパン餅3点セットが無造作に置いてある。

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