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東京の友人から素敵な手紙を頂いた。
鮮やかなハイビスカスの一輪の写真の下に心のこもった短い文章が添えてあった。

『一昨年の秋に、10cm程のハイビスカスの小枝を入手しました。水に入れたり、挿し木をしたり・・・大事に育てました。そのうち、葉が出て、昨年9月7日に咲き始め、次から次へと花が咲きました。2月19日に最後のツボミが花を開きました。残った木を大事に育てます。もうすぐ春が来ます。それまで、この寒さに耐えてくれれば・・・と思っています。お変わりありませんか。こちらは皆元気です。私ももうひと頑張りします。』

愛情込めて育てた小さな命。その家族の愛情に大輪の花を咲かせて応えてくれた1本のハイビスカス。
心温まる家族の愛情の物語です。

インターネット全盛のデジタル社会で、このようなお手紙を頂くといつも心が洗われます。
しかもその手紙には、懐かしいインクの香が漂います。

返信:いつも心のこもったお手紙ありがとうございます。私達ももうひと踏ん張りです。皆元気です。

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乙女心と春の空・・・。

一向に安定しない日本の天候同様、北緯7度の熱帯の島もイマイチ天候が落ち着かない。
いつもは南の島に春の訪れを告げる花々やフルーツなども今年はとても不規則だ。

そんな中で唯一、いつもと変わらず南国の春を大いにアピールしてくれているのが、南洋ザクラである。
日本に春の訪れが聞えてくる頃、大きな樹の枝いっぱいに真っ赤な花を咲かせる。
またの名を火炎樹、正に炎を連想する燃えるような花である。
日本の正式名称は『鳳凰木』と言う。
大きな花弁が伝説の鳥・鳳凰に似ているところからこの名がある。

南国の乙女同様、情熱的な真っ赤な花を半年間の長きに亘って咲かせ続ける。

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3月・・・、日本では日ごとに暖かくなり、随所で春を告げる催しが聞え、山野には春を告げる花々が咲き始めている事だろう。

北緯7度の熱帯の島・チューク諸島には、春夏秋冬の区別も無く一年中30℃を超す毎日で、四季の区別もほとんど無い。

しかし、観光客には同じように見える熱帯の島にも、実は季節の移ろいを感じさせるものがいくつかある。

2月から3月・・・、カポックと呼ばれる大きな樹に一斉に白い綿の花が咲き、南国の空を飛び交い始める。

そのカポックの綿が大きく膨らみ始める前、白とピンクの花火のような大きな花が、わずか数日のうちに木の枝の末端まで咲き乱れる。

白い綿雪が青空を舞い、花火の花が咲き乱れるころ、やがて島々のあちこちで南洋桜と呼ばれる真っ赤なド派手な花が次々と咲き始める。

南の島の春の到来だ。

北緯7度の南の島に、春の到来を告げるもう1つの使者がいる。

それは、南十字星だ。

花火の花が咲き、綿雪が空を舞い始める2月中旬、まだ誰も見る事も無い夜半の空に少しづつ形を整えながら人知れず姿を見せ始める。
そして、南洋桜が真っ赤に染まる3月中旬、南の水平線上にくっきりと輝く4つの星を眺める事が出来る。

花々が南十字星の到来を告げ、南十字星が島人達に春本番を教えてくれる。

今宵この時間、我が家の南の空には天の南極を指し示す南十字星が煌々と輝いている。

ー 春や春、春爛漫の十字星 -

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チューク諸島では今、マンゴーの花が盛りを迎えている。

日本では“春一番”が吹いたとの友人からの便り・・・

あちこちで花の便りも聞こえ、序々に暖かくなってくる日本の春・・・

黙っていても気温から春を感じる日本と違い、常夏の春は、灼熱の太陽がサンサンとふりそそぐ。
そんな中にも静かに春の移ろいを見せてくれる物がある。
その一つがこのマンゴーだ。

ここ数日、まだ青いマンゴーを手に手に、ガリガリとかじっている子供たちを見かける。
そんなヤングマンゴーがまばらにぶら下がっている大きな樹々一面に霞のように咲き乱れるマンゴーの花。
今、遅咲きのマンゴーの花がどこも満開だ。

お陰で今年は、長くマンゴーを楽しめそう・・・。

しめしめ・・・(^_-)-☆

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常夏の島にも春があるのだろうか・・・・。
3月~4月が北半球の春ならば、北緯7度のチューク諸島はやはり春である。
1年中が常夏の熱帯の島ではあるが、気をつけてよく見ていると随所に春の季節を感じる事ができる。

その筆頭が、南洋桜であろう。 
3月、日本に桜情報が聞かれ始める頃、それに呼応したかのように赤い大きな花を枝一面に、一気に咲かせ始める。それ故、かつて南の島々にいた日本人達に『南洋桜』として親しまれた花だ。ただし、本家本元のか弱い桜と違い、情熱的な真っ赤な花を半年間にも亘って咲かせ続けていく。南洋桜が咲き始めた頃に感じる春の季節は、この花の最盛期には灼熱の夏の季節に突入している。この南洋桜がか弱い可憐な花でなく、情熱的な真っ赤な花であることが何となく実感できようと言うものだ。
南の島は、春も情熱的だ。

南洋桜の蕾が次々に膨らみ、赤い花を咲かせ始める頃、マンゴーの木の枝先には沢山のかわいいマンゴーが鈴なりになってくる。そして4月ともなると、赤みをさして美味しそうに熟れたマンゴーが枝もたわわにぶら下がっている。大きなマンゴーの木の下に行けばいつでも熟れたマンゴーが落ちている。ローカル市場では、どの売り場にもマンゴーが山と積まれている。この時期になると道行く人達の殆どがマンゴーをかじっている。そして子供達のポケットはいつもマンゴーで膨れている。マンゴーは南の島に春の到来を告げる数少ない果物である。

チューク諸島の3月はまだまだ貿易風が強く、この風は4月頃まで続いている。
ここチュークの春は、貿易風の吹き荒れる最後の季節でもある。そしてこの春の貿易風は、南の島に1つの風物詩を見せてくれる。

 春の澄み切った青空に、時として雪ならぬ純白の綿が舞い始める。
手のひらほどもある大きな物から、正に小雪がちらつくような小さな物まで、様々な大きさの綿雪が春の空に舞っている。どこから飛んでくるのか、かなりの高空を大小の白い綿毛がふわふわと風に乗って流れてゆく。ふと下を見ると、路上一面に、あるいは草むらに白い花が咲くように、純白の羽毛が積もっていたりする。
『カポック』と呼ばれる綿の木の花である。
チューク環礁の大きな島々には、このカポックの木が随所に見られる。熱帯のジャングルでも一際大きな背の高いこの木はどこからでも眺められる。そして3月の声を聞くと一斉に白い大きな花を咲かせる。この花が綿雪の正体だ。手のひらに乗せても全く重さは感じない。とたんに柔らかい温もりがてのひらに広がってゆくのを感じる。それもそのはずで、どんな物体よりも浮力に優れ、断熱効果に優れている。ジャングルの木々の間から大きく顔を出し、白い綿毛の中に小さな種を包み込み、青空を浮遊する。

南洋桜が報せる真っ赤に燃える情熱的な春。
その圧倒的な春の中に柔らかい春の季節を感じさせてくれる綿雪。
巨木を覆い尽くす純白の綿の花に春の到来を感じ、青空に舞う綿雪に行く春を想う・・・。

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3月に入り、日本では春一番が吹く季節となった。
ここ南の島ではさすがに日本の春一番を思わせるような突風は吹かないが、
その替わり、南の島に春の到来を告げる『春一番』の花の便りが島中を彩(いろどり)はじめている。
かつて、南の島に住んだ日本人たちが、『南洋桜』と呼んだ真っ赤な花だ。
ご覧の通りの真っ赤な花が、炎のように樹木全体を覆い尽くす。
別名・火炎樹と言われる所以である。
よく見ると、満開の花びらのそばには次々と固いつぼみが出ていて、春から夏に向かうこれからの半年間、休むことなく島人たちの目を楽しませてくれる。

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ゴールデンウィー苦が終わったのもつかの間、またもや大忙しの週末であった。
先週の木曜日以来、今この時まで、自分のブログさえも開けることなく過ぎてしまったのである。
真夜中に仕事を終え、急ぎのメールに目を通す。柱時計とにらめっこをしながらギリギリまでパソコンに向う。毎日が数時間の睡眠で頭も体もフラフラの状態である。

一昨日のフルムーンは、そんな私の慌しさを象徴するかのような満月であった。
午後7時、フィッシングから帰ってきて大急ぎで車を飛ばす。行く先は島の東端にあるザビエル高校だ。
その夜、卒業式のパーティーがあると言うので、そのパーティーに出席するためである。この日は次男坊の高校の卒業式であったが、朝5時から飛び回るあいにくの仕事で、一生に一度の息子の卒業式に出てあげる事が出来なかった。
フロントグラスの向こうには、今上がったばかりの大きな満月が東の水平線を赤く照らしている。
今しがた西の水平線に沈んだ太陽の輝きを彷彿させるかのような明るさである。
満月のドライブを終え、高校に着くと会場のグランドは上がってきたばかりの満月に煌々と照らし出されている。パーティーは高校のテニスコートを会場に行なわれていた。
会場では、この日の為に各島々から集まってきた父兄や、卒業生達の賑やかな歌やダンスが行なわれている。それにあわせこの夜の満月は、雲間に顔を出したり隠れたりと、大忙しの満月である。
息子の学んだ4年間を想い、その間に幾度巡って来たであろう満月をながめては会場の饗宴に時間を忘れた。

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4月も間近になって、日本では春の訪れを知らせる便りが方々から聞こえている事だろう。
一方、季節感の乏しいこちら南の島にも、春を連想させる幾つかの事柄がある。

島のあちこちに咲き始めた南洋桜もその1つである。本家のか弱い花びらと違って、真っ赤な土派手な大きな花が樹木全体を覆いつくすほどに咲き乱れている。 港のローカル市場には、マンゴーやパンの実などの季節を告げる果物や食べ物も日毎にその数を増やし始めている。 12月以来荒れ続けていた海も、4月の声を聞くと少しずつ風もおさまりはじめ、日本の三寒四温よろしく、穏やかな海も時々顔を覗かせるようになる。 そしてこの頃になると、学校ではそろそろ春休みに入る頃でもある。日本の学校とはチョット違って一斉に休みに入ると言う事も無く、学校によってそのスケジュールはマチマチである。
 我が息子の通うSDAスクールも今日から待望の春休みに入った。その春休みに先立って、昨日学校のスプリングコンサートが開かれた。丁度御客様も無い時だったので、妻のカオルと連れ立って見学に行ってきた。舞台には、椰子の葉と季節の花をあしらったステージがセットされ、日本を始め世界中の春の景色がそのスクリーンに映し出されている。そんなステージをバックに子供達の春の歌声が館内に元気良く鳴り響く・・・。 春を告げると言うには余りにも季節感に乏しいこんな小さな南の島でも、子供達は春を想い、春を感じ、春を謳歌している。 思いっきり歌い、思いっきり踊っている子供達の姿は春そのものであった。 

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