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チューク環礁は周囲200キロ以上もの大きな環礁で、その中には大小20個の島々に沢山の人達が住んでいる。一昔前、動力船が入って来る前は、それらの島々の行き来には、主に帆走カヌーや大型の刳り貫きカヌーが用いられていた。
そして今、時代の変遷に伴い、日本から輸入された小型のモーターボートが幅を利かせている。

そんな中にあって、今も変わらず昔ながらの小さな刳り貫きカヌーがまだまだ島人たちの大事な足や生活の道具として重宝されている。モーターボートで環礁内を走ったり、島々を巡ったりしていると、そんな素敵なカヌー達に良く出会う。
村々への移動、洋上での釣り、網を積んでの漁労、荷物の運搬、子供たちの遊びにと、今も島人たちの生活の中に溶け込んでいる。
お金もかからず、自然に優しい彼等の乗り物は、彼らが島で生きていく限りこれからもすたる事はないだろう。

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南の島の伝統的な乗り物に、カヌーがある。
 外洋を航行する大型の帆走カヌー。
近代航行機器を使わず、天体と自然の法則を駆使して何千キロも航海する。現在でもチュークのある離島には10艇ほどが現存しており、彼らの貴重な足となっている。数百キロも離れた離島からこのモエン島にやって来る大型の帆走カヌーを、今でも時々見かける事がある。
 現在ではすでに無くなってしまったが、戦闘カヌーと言われる物もあった。
長い大きなアウトリガーカヌーで、武器と兵隊を積んで高速で滑るように走っていくものだったと言う。
20数年前の空港ターミナルには本物の戦闘カヌーが飾ってあったのを覚えている。
 そして、今でもチューク地方の全ての島々で普通に見かける小型の刳り貫きカヌー。
島の沿岸で漁をしたり、チョットした島民の足として今も盛んに使われている。
子供達の遊び道具としても大変貴重なものである。
ボートでチューク環礁を走り回っていると、この刳り貫きカヌーに乗って釣り糸を垂れている姿や、海での遊びに興じている子供達などをよく見かける。
モーターボートが急激に普及している昨今、チューク地方では今でも昔ながらの刳り貫きカヌーが島人達の生活の中に生きており、海洋民族としての彼らの生活習慣を根強く守っている。  

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チューク環礁は周囲が200KM以上もある。神奈川県の面積に匹敵する程の大環礁だ。
大洋上に忽然と突き出たその環礁は、外洋を航海する船舶にとってはとても厄介な存在である。そんなわけでこの環礁の外洋に面したリーフ上には現在6隻ほどの座礁船がある。いずれも戦後のもので私が来た30年前には、その大半がすでに環礁に打ちあがっていた。今では朽ちて原型を留めないものもある。
そして今年、新年の気分も抜けやらぬ時、新たな船舶が座礁船の仲間入りをした。
この船が座礁したのは幽霊船だったからだ。船には誰も乗っていなかった。時おりしも貿易風の吹き荒れる夜、投錨していたモエン島東端から漂流して、あっという間に50km近くも離れたアウトリーフに乗り上げてしまったのである。しかもこの船には、離島の学校建設のための様々な建築資材が満載されていた。大量のセメント、数百枚のベニヤ板・角材・鉄筋や釘の類、発電機などの機械類、等々。。。
現地人にとっては正に宝船だ。私が目撃したのは座礁から数日後であったが、案の定、すでに現地人のボートが来て積荷を物色していた様子だった。船主と関係者の事を思うと正月気分も吹っ飛んでしまった。

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