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先週行われたサイパンウオーターリゾートの応募テストで、晴れて6名の合格者が決定した。

早速合格者に連絡すべく電話を掛けるが1人として連絡が付かない。
と言うか、電話が通じない・機能していないのだ。
掛けた電話全てが携帯電話である。

チュークには、人が住んでいる島が40島程あるが、本島の一部分を除いて、電気も水道も道路もお店もない世界だ。
そんな世界に突如として携帯電話が普及し始めた。
ただし誰も電話代などは支払わないので、すべてがプリペイ式だ。
テレホンカードを買って番号をインプットしなければ電話としての機能は無い。
使いたかったら先にお金を払え! って訳だ。
しかし目先の1ドルにも苦労している人たちだから、まともにカードを買って使える状態にしている人はマレである。
しかも今回連絡したほとんどの家庭には電気もない。
充電する事が出来ないのだ。

それやこれやで、チュークの人たちの携帯電話はまともに通じたことは無い。
用事があって携帯電話に掛けて通じた時には本当にホッとする。
政府の役人や議員たちでもこんな調子である。

今回の合格者のほとんどがこのような人達で、携帯はあっても通じない。

さあ、どうして合格者に連絡を取るか・・・。
ここはもう歩いて会いに行くしかない。
山の集落の入り口に車を留め、道なき山へのハイキングだ。
現地人の案内人を先導に、人1人やっと通れるほどの草ぼうぼうのジャングの小道を、
ひたすら歩く。人里晴れた山奥の家。断崖絶壁にある家
そんなことを事を何度か繰り返し、半日かけてやっと全員への連絡を終えた。

そして彼らの半数はパスポートを持たない。
出生証明から始まり、年金手続き、無犯罪証明、写真撮影、公文書作成、そしてやっとの事でパスポート申請に至る。
全員を集めて2日掛かりでこれらの手続きを行う。
パソポート申請が終わった彼らの表情は生き生きとしている。
ジャングルの村々をいでて、行先はサイパンの高級リゾートのライフガードだ!
夢が膨らむ。
ジャングルの中の家で会った家族の人たちの表情も一様に明るい。
新たな仕事に付ける喜びを皆で喜んでいるようだ。

パスポートの完了が待ち遠しい。