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南の島の人達は、いつも何をするのでもなく木陰でのんびりと寛いでいる。
先進国の人達と彼らとの大きな違いは、趣味を持っていない、と言う事だろう。
忙しい合間を見つけては、いろんな趣味に気を紛らしている現代人と違い、
自給自足が基本の、自然を相手の生活をしている彼らには、特別にあれやこれやと、やる必要も無いのかもしれない。

かつては、映画館があったり、テレビ放送もあったが、今ではそれも無くなってしまった。
若い女や男たちは、ただブラブラしたり、木陰で一日中座り込んだりしている。
そんななかで、唯一彼らの楽しみと言えるものがある。

その男たちの娯楽は、ビリヤード。
現地語で『玉突き』と呼ばれているものだ。ビリヤードは日本時代からの数少ない現地人の娯楽の1つで、『玉突き』と言う名前はここからきている。島の中には必ずこの『玉突き場』があり、若い男たちが朝から夕方まで飽きもせず、ゲームに興じている。

そして女たち・・・。

仕事や家事から解放された、暇を持て余した女たちの娯楽は『ビンゴ』と呼ばれるゲームだ。
男たちの『玉突き』もそうだが、この『ビンゴ』も当然お金を掛けて勝ち負けを競う。
このビンゴ場は、今でも島のいたるところにあり、一般の家庭でも、土用日、日曜日になるとあちこちで
ジャラジャラとサイコロを振る音が聞こえてくる。
唯一の女達の娯楽だ。

実はこのビンゴ、かつて私も熱中したことがある。
チュークにやって来て間もないころ、チューク語の数字を完璧に覚えたくて、おばさん達の中に入って賑やかにやったものである。ご承知の通り、ビンゴゲームは、数字の書かれたカードを何枚も買い込み、親の呼びあげる数字を聞いて、カードの数字の上に次々と駒を並べていく。

実戦で鍛えた甲斐があって、チューク語の数字の呼び方はいち早くマスターした。
おまけに、助べえなおばさん達との会話も弾み、これまでのどんな語学教室よりも上達の早いスクールとなった。