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大海原で小魚を求めて飛び交う海鳥たち。この海鳥たちは一体どこで生まれるのだろう。
チューク環礁には、様々な無人島がたくさんある。そんな無人島の1つ1つが彼らの生まれ故郷であり、繁殖地となっている。最近、そんな無人島の一つに行ってみた。アウトリーフの砂浜に緑がはえ始めてまだ数年と言う若い若い無人島である。コバルトブルーに輝く海を滑るようにしてボートが島に近づくと、たくさんの海鳥たちが一斉に舞い上がり島の上空を飛び交いはじめた。
そのうち飛び交っていた海鳥達は、次々とボートに向って突っ込んでくる。
きっと無人島にはたくさんの卵や雛鳥達がいるに違いない。雛や卵を的から守るための威嚇行動だ。
島に上がってよく見ると、こら中に海鳥の卵がある。砂の色や小石と同じ保護色をした卵は、うっかりすると踏み潰しそうになる。注意深く周辺を歩いて行くと、居るわ、居るわ、たくさんの雛鳥達が足音を恐れて逃げ惑っているのが見える。中には波打ち際まで逃げて行き、逃げ場を失って海の中に入っているものまでいる。かわいそうになり、産卵場所には近づかないようにした。
それでも親鳥達は、私達が島にいる間中、我々の上空を飛び回り警戒を怠らない。

後日、この島を訪れた時、大きくなったたくさんの雛鳥達が砂浜に立ち並び、風に向って盛んに羽を動かしている光景に出会った。やがて迎える巣立ちに備え、大空に舞い上がる夢を見ていたのだろうか。
こうして大きくなった雛鳥たちは、間もなく故郷の島を飛び立ち、大海原に旅立ってゆくのだ。