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先週は2組続けてご年配の御客様をお世話した。
いずれも太平洋戦争中に、青春をこのトラック島に捧げた方達だ。
1組は、86歳の女性。息子さんご夫妻を同伴してのトラック島訪問だ。
86歳とは言え元気ハツラツとしていて、とても86歳には見えない。。
当時難関だった海軍のタイピストの採用試験に合格し、うら若き20歳にしてこのトラック島に赴任した。
写真に見る当時の面影を今に留める気品が漂う素敵な女性であった。才女である。
当時を良く知る81歳の現地老人に会い、青春談議に花が咲く。
そこには86歳という年齢を感じさせるものはなく、ルンルンとした若き娘の姿そのものである。
当時の職場の建物跡にご案内した時には、感極まったご様子で、顔を伏せ、顔を覆い、ずっとその場に立ち竦んだままであった。60年という歳月を一気に飛び越えて、帰らぬ青春の空間に身をゆだねた想いは如何であったろうか・・・。

そしてもう1組は84歳の男性である。この方もまた驚異的に若くて元気な事この上ない。
現在でもまだ農園を経営なさっており、高木の枝の伐採までやっているという。驚きだ。
今回が2回目のトラック島訪問で、娘さんご夫妻とお孫さん、そして5歳のひ孫を率いてのトラック島凱旋の旅であった。当時の第二艦隊旗艦・軍艦『愛宕』に乗艦し、トラック島・夏島の艦隊司令部勤に籍を置いた。今をときめく、超ド級軍艦・『戦艦大和』が停泊したと同じ、艦隊錨地(びょうち)に錨をおろし、当時の夏島に第一歩をしるした。
おじいちゃんゆかりの地を1つ、1つ、訪ねて行く・・・。
日本海軍・港務部で働いたと言う80歳の現地老人と、当時の話しに花が咲く。
話題は尽きない・・・。おじいちゃんの目が青春を取り戻す。
今、正に青春の真っ只中に自分がある・・・。
おじいちゃんの青春の軌跡を、娘が追い、孫が見つめる。

トラックを出発する日、5歳のひ孫・KEITOがもっと居たい、と母にすがる。
KEITOにトラック島再訪を誓うおじいちゃん。
こうして、おじいちゃんの青春は消えることなく、子供達に受け継がれて行く。
60年の歳月と、4000キロの時空を超えて。。。