2008年04月

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先日、ウマン島(日本名・冬島)を訪れた。
いつもは大きな集落がある方だが、今回訪れたのは島の北側で、私も10年振り位に上陸した。
その桟橋にボートが近づいていくと、釣りから帰ってきた現地人のボートが一艘桟橋にとまっていた。
私達が桟橋に着くと、なにやらこちらのボートオペレーターに話しかけている。
話がまとまったらしく、ついで私に『スエナガ、鳥の卵のような小さな石があるから買ってくれないか』
と言って来た。『何だそれは?』と、私。それに答えて、『貝の中に入っていた小さな石だ』と現地人が言う。何!これはきっと黒蝶貝の中にある天然真珠の事だな。と私はとっさに考えた。そうだとすと、とてつもなく高価な物だ。『何の貝に入ってた?』私は落ち着いて聞いた。
『シャコガイだ、シャコガイの中に入っていた。』
『何! シャコガイ??』と、私。
『そうだ、いつものようにシャコガイを取って食べていたら石を噛んだ。出してみたらこの小石だった』
そうして彼らが手のひらに載せて出したものは、米粒を大きくしたような純白の小石だった。
『幾らだ!』と、私。『50ドル』と現地人。
『50ドルは高い! それに今はお金が無いからダメだ。』と断った。

私はダイビングやスノーケルの時、黒蝶貝を見つけるとすぐに開いて中身をチェックする。
黒蝶貝には稀にだが天然真珠がある場合があるからだ。
残念ながらこれまで一度もそんな幸運には恵まれなかったが、このシャコガイの天然真珠には驚いた。
少しでも手持ちがあったなら是非入手したいところだ。
現地人の手の中で光る純白の小石を私の目はずっと追っていた。

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先週はフライトの大幅な遅延が相次ぎ、夜の仕事が続いた。空港まで往復15キロの道のり。
夜毎に大きくなってゆく月を眺め、ヤシの葉陰に見え隠れする南十字星を楽しみながらのドライブでもあった。そうして迎えた満月の日曜日。日曜日は夜中までに2回のフライトがある。
天気が良ければ、快適なフルムーンドライブを楽しむ事ができる。ところがあいにくの土砂降りの雨で、せっかくの満月も黒い雨雲に隠れてしまい、一度として顔を見ることが出来なかった。
そして一夜明けての今夜、昨夜の豪雨が嘘のような快晴の夜空で、一日遅れの満月が天空高く輝いている。いつもは南の空に輝いている南十字星も、さすがに今夜は月の明るさに押されかすんで見える。

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毎年恒例のチューク州高校対抗の運動会が、今年も3日間に亘り賑やかに行なわれた。
水曜日にはマラソン、炎天下を避けて涼しい早朝の風の中を熱戦が繰り広げられた。
木曜日の午後からはフィールド競技や陸上競技の予選、南国ならではのヤシの葉っぱのバスケット編みやヤシの実割りなども行なわれ、序々にその興奮度も増してくる。
そして迎えたメーンイベントの最終日、高校生達のほとばしるエネルギーがグランドいっぱいに弾ける。選手や応援団にも熱が入る。序盤は調子の出なかったザビエル高校だったが、終盤には驚異的な追い上げを見せ見事に優勝。僅少差に無念の涙を飲んだ昨年の雪辱を果たした。成績発表の瞬間、校長に一斉に水を浴びせて踊り狂う生徒達の顔は底抜けに明るかった。

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熱帯の島を歩き回るととてもノドが乾く。
車で移動している時は、車の中に水筒をぶち込んでおけばなんて事は無いが、これが、ハイキングなど山中を歩いたりする場合にはとても気を使い困る時がよくある。
そんな時に飲ましてもらうもぎたてのヤシの実の味は格別で、冷えたビールに勝るともも劣らない。
そこで、写真の子供である。
この子供はいつもこうして椰子の実を首からぶら下げている。
ノドが乾いたらこのヤシを空け、『ゴクン、ゴクン!!』
いつでも欲しい時にいくらでも飲める。
無くなればまた椰子の木に登り、椰子を落として皮を剥き、首から1個ぶら下げておく。
少々手間は掛るがお金は全く掛らない。
それに椰子の木に登る事ぐらい、彼らにとってはなんてことは無い。遊びの一コマだ。
いつでも水筒・どこでも水筒、さげて良し、飲んで良し、かっこ良し! 
椰子の実水筒である。

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今年に入って早くも4隻目の豪華客船が入港した。
今日の客船はオーストラリアからの客船で、広島・大阪・横浜と日本を周遊し、サイパン・グアムと立ち寄り、今朝方チュークに入港したものだ。
今日の夕方には岸壁を離れ、パプアニューギニアに向けて出港するという慌しい訪問である。
例によって殆どが年配のお客様で、大多数が港周辺を散策したり、ブルーラグーンリゾートに遊んだりとノンビリとした時間を過していた。
いつもは現地人だけしか歩いていない港周辺の通りは、一変して華やかな観光客行き交う通りと化した。
沢山の観光客が興味深そうにローカル市場を覗いたり、周辺のストアーに立ち寄ったりしている。
そんな中で少数ではあったが私達もバスで島内観光に2組をご案内した。
デコボコ路とゴミの多さに驚きながらも、南の島のひなびた風景や人情を楽しんでいた。

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チュークには、太平洋戦争時代に造られた防空壕が随所に残っている。
海岸のトーチカ風のものから、鉄筋コンクリートの強固なシェルター風の防空壕、そして山を刳り貫いたトンネル状の大きなものまで様々である。
そんな防空壕の殆どは、今では雨水が溜まり、コーモリや小動物の棲みかとなっている。
そんな中で、いくつかは倉庫に使用されたり、時として、なんと住居として利用されているものもある。
もう10年以上も前になるが、そんな住居の一つが日本のTVでも紹介された事がある。
自分の土地にあった旧日本軍のトンネル状の大きな長い防空壕を改造して住居としたもので、その中は、
店舗、事務所、リビングルーム、キッチン、ベッドルームと見事に区分けされていたものだ。
中には電気が通り、コンピューターまで置いてある。
その穴倉住居も今はすたれてしまい、別の現地人がひっそりと、でものんびりと楽しんで住んでいる。

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現地人はタバコが大好きだ。
それなりの年齢になると誰もがタバコを吸い始める。
離島巡りのツアーに出る時、私はいつも、自分では吸わないタバコをいくつか忍ばせて行く。
特に輸入タバコが入手困難な離島では、チップ代わりにタバコを使うと値段以上の効力を発揮する。
しかし、輸入品のタバコは、最近ドンドン値上がりしており、現金収入の少ない彼らにとってはなかなか手軽に買えるものでもない
そこで登場するのがローカルのタバコだ。
日本時代に栽培されていた葉タバコを今でも営々と引き継いで栽培している人達が居て、ローカル市場にはいつも、ペットボトルに入った葉タバコが並んでいる。
これを、よくなめしたバナナの枯れ葉に巻いて咥えれば、れっきとした葉巻の出来上がりだ。
しかし、乾燥状態や刻みの状態がイマイチで決して上物とは言えない。
それでも、高い輸入物が買えない者達にとっては、充分な代物ではある。

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チュークのオプショナルツアーの主なものとしては、ダイビング、フィッシング、無人島めぐり、シュノーケリングツアー、戦跡めぐり、モエン島内観光などがあるが、その他にも、お客様のリクエストにお答えして様々なツアーをアレンジしている。お客様の年齢やタイプも様々で、そんなツアーは行く先々で予期せぬハプニングに出くわす事が多い。
そんな中での1つに、『負ぶって観光』というのがよくある。
通常の観光コースを離れて山中を歩く場合、足の悪い方や高齢の方をおぶって急坂を登る。
ぬかるみや高潮等で路が歩けない場合、靴を履いたお客様をおぶって歩く。
無人島や島に上陸する時、海が荒れて上陸できないお客様の為におんぶして上げてあげる。
チュークのツアーガイドは屈強でなければ勤まらない!
とは言うものの肝心のガイド・私も年々歳をとって行く。
いつでも『おぶって観光』が出来るよう、体を鍛えなければ・・・・、と最近頓に思う事が多い。
ガイドという仕事柄、お客様の手前もあり、若々しい肉体と精神を保っていかねば、といつも思っている。

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