2006年09月

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日没直後の午後7時。外出から帰って来てホテルのキャンパスを歩いている私の目に、いきなり大きな月の姿が飛び込んできた。今まさに海の彼方から登ってきたばかりと言わんばかりの大きな満月が、淡い雲の幕をオレンジ色に染めながら、椰子の葉越しの水平線上に煌々と輝いている。その美しさに呆然としてしばし見とれてしまう。早速写真を撮ろうと思ったが、やがて夜空をを覆う雲の中にスッポリと隠れてしまった。歩いている一瞬のことではあったが、あの満月の美しさは今も脳裏に焼きついている。
かつて、何度か目にした無人島での満月の入りを思い出す。明日の月の入りにもう一度海岸に出て見てみようと思う。明日の夕刻が晴天でありますように。。。
ー 写真はその夜半の満月 -

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チューク地方はほぼ100%がキリスト教である。
19世紀になって文明人の渡島と共にキリスト教の布教が始まり、各島々に教会が次々と建てられ、
20世紀にになる頃には、殆どの島民がキリストの教えを信じる事となった。
そんな宗教布教の大きな力の1つとなったのが、学校の併設である。
大きな教会の傍には必ず学校が設けられ、教育と宗教の布教が同時に行なわれた。
現在のチューク州内の学校は、2通りあり、1つは通常のパブリックスクールで、
もう一つが、教会の主宰するミッションスクールである。
戦前は殆どが、カトリックかプロテスタントの何れかであった宗派も、戦後になると様々な新興宗教の台頭が見られ、今では、沢山の宗派とそれによる学校の経営がなされている。
幼稚園から高校まで、布教を目的とした一貫した教育が行なわれている。
写真は、モエン島にあるカトリックのミッションスクールの下校風景である。
これらのミッションスクールの存在は、宗教普及が目的の学校とは言え、教育制度の低い南の島々にあってはとても貴重な教育機関となっている。

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このところ2週間ぶっ続けでずっと釣りのツアーが続いている。
先週一週間は千葉の釣り軍団で、ここ5~6年、毎年来て頂いている方達だ。
マルッと一週間、来る日も来る日も精力的に竿を振り続けている。
その甲斐あってか、いつも大きなドラマが待っている。
例年、50キロオーバーのイソマグロやバショウカジキ、ロウニンアジなどを次々と釣り上げてゆく。
グループの中の2名はダイバーで、1人は例年最終日に釣りに加わって、1日だけにしては出来すぎと思われるほどの釣果を上げている。そのなかで紅一点、リーダーの奥様はダイビングオンリーで、ふだんは釣には行かない。今年はこの方に、何とかして魚を釣り上げてもらおうと、ご主人と頑張ってみたが見事に失敗した。何としてもチュークの釣りの醍醐味を味わっていただきたい。そう思って、来年こそは沢山釣っていただきますぞ! と今から楽しみにしている。

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このブログでも何度も紹介している、ザビエル高校は、男子生徒は全員、寮に入る事を義務付けている。9月5日から始まる新学年を前にして、男子生徒が全員寮に入った。我が息子・三男坊のヒロミもこの31日に、不安と希望を胸に入寮した。寮と言っても日本人の常識をはるかに超えた簡素なものである。
大きな建物の2階に若い職員の部屋があり、1階の大広間2つに、2段ベッドが軍隊式にずらっと並んでいる。ここで90人近くの男子生徒達が上下の隔てなく生活を共にする。プライベートなスペース等は全く無い。厳しい寮則と校則の中で4年間の寮生活と学園生活をおくるのだ。アメリカの学校制度であるから、9年生(日本の中学3年生)から高校生で、従って、13歳で入寮する。
1年目は幼かった子供達も、2年、3年ともまれるうちに、見違えるように逞しくなっていく。
これが『ザビエルプライド』、ザビエル高校がミクロネシアに誇る伝統である。

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南の島の固有種で、ヤシガニという蟹がいる。見た目は、“ヤドカリのお化け”という感じである。
それもそのはずで、ヤシガニはヤドカリの一族である。通常のヤドカリに比べて、とても大きく、成長も遅い。完全な成体になると、足を広げると40位にもなる。そこまで大きくなるには、20年以上もかかると言われており、乱獲するとたちまち絶滅の危機に陥ってしまう。
チューク地方の無人島やジャングルでもかつての隆盛はなく、今は、遠くの無人島や人里はなれたジャングルの奥地で無ければ大きなものをつかまえる事は難しくなっている。

卵は海岸で産み、海に放流される。海で数回の脱皮を繰り返し、ヤドカリの形になると、陸に上がり、
通常のヤドカリ同様、貝の殻に入って生活する。ここまでは通常のやどかりと一緒である。
3~4年も立つと、貝殻から抜け出し、裸で生活するようになる。
そのような小さなヤシガニの子供を、無人島のジャングルでよく目にする事がある。
赤ちゃんの時には貝殻に入って、ヤドカリとして生活しているわけだ。
大きくなると、樹木の洞や岩の下、あるいは、地面に穴を掘って生活する。
夜行性だ。従って、ヤシガニを捉まえるのは決って夜間になる。
日が暮れると、自分の穴から這い出してきて、エサを探してジャングルの中を歩き回っている。
たまには椰子の木に登っているものもある。
ヤシガニはその名の通りに、椰子が大好物で、その鋭い爪とハサミで椰子の実の皮を剥き、中を輪って食べる。いつも椰子を食べているので、ヤシガニの身は椰子の油の匂いがする。
味は、通常の蟹と違って独特の物で、人によっては好き嫌いが激しい。

グアムやサイパン、パラオなどの日本人観光客への高級食材、あるいは珍味として重宝がられ、最近は
簡単には見ることが出来なくなってしまった。
この貴重な生物が少しでも長生きして、いつまでも無人島の主として生存する事を願っている。

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