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我が息子2人が現在ハワイの大学と高校に行っている。

アメリカなので、5月が終業&卒業である。
9月の新学期に備えて、学校に提出する残高証明が必要となる。

向う1年就学するに及んで、親に学費の支払い能力があるか、と云う証明書である。

毎度の事なので、妻のかほるが早速銀行に行って、残高証明書の作成を申請した。
あいにく、いつも作成してくれているマネージャーが居なくて、カウンターの銀行員が対応した。
この10年位いつも顔を合わせている女子行員だ。

翌日、もう出来ている頃と思い、かほるが銀行のカウンターに行き、
『頼んでおいた残高証明、出来た??』と聞いた。

その女子行員は、『申請者の名前が特定できないから作成していない』と云う。

『えっ!!??』
『スエナガよ!』
『昨日、来てたじゃない!!』
と、かほる。

『でもこれは、タカユキスエナガ』
『スエナガではないよ!』
『私は、スエナガ、は知っているけど、タカユキスエナガ、と言う人は知らない!』
と、女子行員。

『タカユキ、はファーストネーム。スエナガ、はラストネーム』
『私は、カオル スエナガ』
『私の旦那さんでしょう! いつも話して会っているじゃない!』
と、かほる。

『あの人は、スエナガ。知っている。』
『でもこの人は、タカユキスエナガ。タカユキスエナガ、はどこに居るの??』
と女子行員。

もうこうなったら怒るより、笑うしかない!!

『昨日、主人も何回も来たけど、埒が明かなくて、別の人に頼んで今日作成してもらうように頼んでおいたのよ。』
『でも今日主人は、仕事で海に行っている。今日しか時間が無いから私が来たの。』
『いつも、マネジャーには私が代行で作ってもらっているから、何とかして!』
と、かほる。

それでもその女子行員は書類を作ろうとしない。

『あのね、あなた私達の子供を知っているでしょう!! ヒロミは、ヒロミ スエナガ。ユウは、ユウ スエナガ。』
『タカユキ スエナガ、は私達のお父さん。解るでしょう!!』
と、妻のかほるは怒りを通り越して、説明する。

くだんの女子行員は、他の行員に話を持っていき、何とか納得した様子だ。

海から帰って来た私を待って、これが話さずにはおれようか! と一気にまくしたてた妻であった。

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今、友人と2人でトラック諸島の戦時資料を個人的に調査している。

そんなある日、以前から気になっていた場所を訪ねた。
台湾銀行だ。
台湾と言っても、日本時代は台湾も日本の統治地だった。
という事で、当時、海軍の軍事都市であったトラック島・夏島にはこのような銀行や郵便局、などの金融機関も数多く存在した。

さて、その台湾銀行である。
幸運にも戦火を免れ、全くの無傷で残った建物は、今は住まいとして使用されている。
その裏手には大きな金庫室が、コンクリートの地肌をむき出しにそのまま残っている。

『スエナガ、家のキンコを見てくれないか』
ある日、その家のオヤジが私を訪ねて来たことがある。

それ以来ずっと気になっていたが、いつもお客様をご案内ていたので、なかなかチャンスがなかった。
今回は正にこのような調査だったので、すぐに予定に組み込んだ。

建物は何もかもが当時のままで、そこに、20人ほどの現地人家族が住んでいる。
金庫室は、今では倉庫として使われていた。一切、雨漏りもしていない完璧な状態だ。

入ったところに中サイズの金庫が扉を開いた状態で座っている。
中はすでに空っぽである。
そしてその奥、壁いっぱいに大きな金庫がデンと鎮座していた。
話を聞くと、終戦時から一度も開けていないという。
鍵が無いから開けれない、と言う事だ。
鍵を壊して開けれそうなものだが、幸いそうはしなかったようだ。

古びた大きな金庫は、65年前そのままに、何かを抱いたまま扉を閉ざしていた。


さあ~今度は、金庫破りの名人を連れて、TV局にでも売り込もうか!! (^_-)-☆

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