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四季の変化をほとんど感じる事の無い南の島に住んでいると、日本の季節や情緒が無性に懐かしく感じられてくる時がある。
雪景色や紅葉、新緑や夏の風情など、日本の変化に富んだ自然は、南の島に住む我々にとって、心の隙間を埋めてくれる楽しい思い出の時間だ。

南の島ではおよそ感じる事の出来ない、日本独特の〝 わび・さび ″もまた同様で、時々そのような感情の波に包まれることがある。そんな時には、ささやかな庭いじりをしたり、好きな貝やサンゴをいじったりしてごまかしている。

そして今日、お蔵入りしていたサンゴを取り出した。
大きさが10センチにも満たないかわいい樹サンゴ(ヤギ類)の仲間だ。
アウトリーフの波の荒い岩陰にのみ生息するサンゴで、人の目に留まることはほとんどない。
このサンゴに私は勝手に『ヒメサンゴ』と名付けている。
かわいい〝姫″と人の目に留まることない〝秘″を掛けたネーミングである。
このヒメサンゴが大好きで、チャンスがあれば少しづつ集めている。
サンゴの砂を使って、ヒメサンゴ盆栽を作るのが目的だった。

仕事も一段落した日曜日。
妻と2人、古ぼけた日本人の情緒を振り絞って作ったのが、写真の『ヒメサンゴ盆栽』だ。
殺風景な家の中で、わずかばかり日本の風情をかもし出してくれる。