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チュークの常識 ⇔ 日本の非常識 パート2!!

①まずは、足踏みミシン。
日本の田舎でも姿を消して久しい、このレトロのミシン。
電気が殆どないここチュークでは、ごく普通に見られる家具の一つである。

離島の村々を廻っていると、家の庭先に置かれたミシンを踏んでいる女達を良く見かける。
家の中は暗いので、大体がこうして家の外に置いてある。
モエン島のストアーで布生地(現地語で“キレ”と云う)を買い、家族の服を縫う。

私はとある離島で、日本時代から使っていると云うミシンを見た事がある。
かように足踏みミシンは大変貴重な、チュークの女達の大切な財産なのである。

②インスタントラーメンをかじる!
日本にも子供達対象に、ベビースターとか言われているかじるラーメンがあるらしい。
ところがチュークの人達は、老若男女誰でもが、まるでお菓子のごとく歩きながらラーメンをかじっている。
しかもラーメンをかじりながら、スープの粉を指で舐めながら・・・である。
もうラーメンはその為にあるようなものだ。

そして、カップ麺。
子供たちは、朝、学校に行く前に、カップ麺にお湯を注ぎそのままカップ麺を学校に持って行く。
お昼休み、たっぷりとお湯を吸い込んだラーメンを食べる!!
これは、子供達にかぎらず、各職場や家庭で行われているラーメンの食べ方だ。

③トラックの荷台に乗る!
チュークの事を“トラック”と云うから・・・でもないが、チュークでは普通にトラックの荷台に人を満載して走っている。
別段、交通法規に触れるでもない、ごく日常に見られる光景だ。
しかも、彼らに言わせれば、トラックの方が沢山乗れるし、涼しいから快適だ! とのたまう。。。

サイレンを鳴らしながら軽トラックのパトカーが猛スピードで走って来る。
その荷台には、ポリスマンが平然と座っている!!

④お墓の使い道
チュークは殆どがキリスト教で、死んだら棺に入れて埋葬する。
日本人の常識では、当然、墓地がありそこに埋葬すると思うだろう。
ところが、チュークの人達は、極力、家族の傍に埋葬する。
チュークの村々を歩いていると、家の周りにお墓があるのを良く見かける。
玄関先だったり、庭先だったり、軒下だったり、様々である。

そして、1カ月もすると、お墓はみんなの寛ぎの場になる。
みんなで腰かけて団欒したり、写真のように、洗濯物を所狭しと広げていたりする。

そんな訳で、葬式がある度に屋敷周りが片付けられ、綺麗になる。
葬式にはそんな効用もあるのだ。。。

⑤漁をする女達
チュークの人達は漁が大好きだ。
子供たちは海で遊びながら様々な漁を学ぶ。
男たちは、親類総出で、あるいは村をあげて、漁を行う。
女達もしかり、である。
彼女達には、女特有の漁の形態があり、今でも普通にどこでもいつでも行われている。
タコ獲りは大人になった女の証しであり、昔から伝わる手網漁は女達の魚獲りの最もポピュラーな漁の1つだ。

今から100年ほど前のドイツ時代、ドイツの宣教師たちは女の漁を戒めた。
体が冷えて健康に良くない、とのお達しだ。
確かに文明国の女達には良くない事かもしれないが、彼女達は1000年も2000年も昔から、毎日毎日そうして暮らして来た。
そうして、家族を養ってきたのである。

近代文明が入って来た現在でも、彼女達は今も変わらず腰まで浸かって漁をする。
そうして、10人も15人もの元気な子供達を産んでは育てていく・・・。

⑥ランプがある。
チュークには、人が住んでいる島が、50島程ある。
その中心が、ここモエン島である。そしてそのモエン島でさえも、島の半分は電気が無く、他の島々には全く電気がない。
照明は、ランプかローソクである。
最近は、離島にソーラーが少しずつ普及し始めたようだが、それも微々たるもので、しかも長続きもしない。
まだまだ、ランプ、ローソク、薪の生活である。

モエン島のお店には、ランプが商品棚にずらっと並べてある。
そしてその傍には、ローソク、マッチがいつも途切れることなく置いてある。

これらの物は、現地語で、ランプ、カンテン(カンテラの意)、マッチ、と云う。
これもまた日本時代の名残である。