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チューク環礁をボートで走っていると、同じ場所でイルカを見かけることがよくある。
この日もデュブロン島に向うある海域でイルカに遭遇した。
以前からよくイルカを見かける海域である。
ボートで走りながら漠然と考えていた。
『こんな慰霊のツアーでイルカが出てきてくれると、きっとお客様は亡くなったお父さんの身代わりではないかと考えるに違いない』などと思いながら前方の海面を見つめていると、まさしくイルカがボートを待ち構えているように水面で遊んでいる。
ボートのスピードを落とすと、ボートの先端の海面に何度も何度も顔を出しながら一緒に泳いでいる。
ボートにまとわりつくようにいつまでも一緒に遊んでいる。
『お父さんが呼んだのね』
お客様の声が後ろから聞こえてきた。
20分ほども一緒に居ただろうか、イルカはスーと水中に没して行った。