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以前から、時間があったら是非登ってみたい山があった。名前をウィティポン山と言う。私達が住んでいるチュークのモエン島にある小さな山で、海抜標高280mの溶岩台地の山塊である。私がチュークにやって来た始めの頃、もう25年程前に一度登ったきりで、その後はずっとご無沙汰していた。今回、5月のツアーからもやっと開放されて、少し時間が取れるようになったので、早速、有志の日本人6名でハイキングとしゃれこむ。予定の時間から1時間遅れて、午前10時、ザビエル高校の丘を出発する。
日本時代は、海岸からこの山の頂上まで軍用道路が開けていたが、今は登山道すら無い。時折、現地人が通る踏み分け路を、先導者が蛮刀(ばんとう)片手に草を切り開きながら進んでゆく。ジャングルを抜けると一気に草原に出る。玄武岩質の溶岩で出来たこの台地状の山は、下から段々に3つの草原から成っている。海からの爽やかな風を受けながら歩くこのコースは涼しくてとても気持ちがいい。
特に頂上近くの草原は、周囲を断崖絶壁に囲まれ、眼下に環礁の絶景を眺めながらの、天空の遊歩道と言ったところである。まるで、遊覧飛行のような景色が次々と眼下に広がってくる。みんなお腹の空いたのも忘れて眼下の絶景に見とれている。ザビエル高校を出発してから4時間半、ベースのザビエル高校に帰ってきた。南の島のハイキングは、つかの間の夢の世界への旅でもあった。
明日は、このウィティポン山のもう一つの顔を紹介しよう。