2013年03月

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

今から100年近く前。
当時ミクロネシアが南洋庁と呼ばれて日本の統治時代だった頃、ミクロネシア全域から有志を募って、毎年のように日本行の観光団が組織された。
南洋群島の人達に日本をよりよく理解してもらうための方策だ。
観光団に参加した現地老人たちの話によると、とにかく底抜けに楽しい旅だったらしい。

そしてこの度、とあるグループのお招きで「初冬の信濃路」を巡る機会を得た。
そのグループとはこの10年来、毎年チュークにやってくる愉快な仲間たちで、これまでも度々このブログにも登場して頂いた底抜けに明るいアラカン軍団である。
 
南洋に移り住んで30有余年。
日本のワビ・サビとはワサビの事であろうと言い張る私を、日本の原点である信濃路に引きずり出した。

釣りは大物に非ず。
大波の中、照りつける太陽のもと、ただただ巨大魚と暴れまくる釣りのみに明け暮れる私を諌めて、仲間はワカサギ釣りにいざなった。
少女の小指にも満たない公魚・・・。
静かな湖面に浮かぶ笹舟に座り、あたかも少女の髪の毛が、そよ風に揺れるような感触を頼りにアタリを取る。
これが釣りの醍醐味だと諭される。
笹舟の中で揚げたワカサギのテンプラを肴に酒を酌み交わす。
ふと面を上げれば周囲には信州の山並みが遠くに連なっている。
忘れかけていた日本の風景・・・。

酒が旨い。

景色は椰子の木のみにあらず。
椰子の木の中で暮らす私を大自然の森へいざなう。
車は信州の山並みを走り続ける。
初冬の信濃路には早くも粉雪が舞っている。
うっすらと化粧を施した雑木林の風景がどこまでも続いている。
夢にまで見た光景が車窓に広がる。
遠い遠い昔・・・、こんな風景を見た事がある・・・。
心の中にいつまでも残る風景だ。

仲間に引かれて善光寺参り・・・。
一度は来たかったところだ。
奇しくもトラック島(チューク)にある慰霊碑には善光寺さんが祭ってある。
長野からは松本連隊が組織され、多くの方達がトラック島で戦死した。
小雪舞う善光寺で彼らの霊に祈り、友の友情に心から感謝の念を捧げる。

このアラカン軍団、何を隠そう、今となりてはワカサギを出でてカジキに至る、釣りの王道を行く木曽渓痛快呑兵衛軍団なのである。

皆さん、ありがとう!!

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

イメージ 10

イメージ 11

イメージ 12

御蔵島から釣りキチ達がやってきた。
新婚間もない西川夫妻、愛妻家の戸山、イルカ研究家の小木(こぎ)の面々。
目指すはキャスティングの雄・GT(ロウニンアジ)。
そして、カスミアジや大型のバラフエダイ。
いずれも御蔵島ではあまりお目にかかれない大型魚がターゲットだ。

初日から飛ばしたのは、自称初心者の小木。
次々と大物をヒットさせ、GT、バラフエ、ハタ、等を次々とゲット。
早くも午前中で目標のほとんどを達成してしまった。
だが好事魔多し、GTとの一騎打ちで空しく初日にしてロッドを折られてしまった。
しかし彼の快進撃は最後まで止らず、10回近くもGTをヒットさせ「GT大王」の称号を贈られる。
本当に初心者??と思い話を聞くと、今回はメンバーが1人抜けそのピンチヒッターでの参加。
みんなに迷惑を掛けないようにと、必死に練習と研究を積んで来たと笑顔で話す。
さすがは海の研究者、恐れ入ります!!

前半低調だった外山。大物を度々逃したり、貴重なルアーをロストしたりと不幸が続く。
透明な水中に白く輝きながら上がってくる超大物の魚。
誰もが大物GTと信じて疑わなかった魚。
格闘の末、水面に見えて来たのは白いお腹をみせて上がってきたサメだった。
うなだれる外山。
「心に水を・・・」と乾いてもいない喉を潤す。
心の水が効いたのか、とたんにエンジン全開、今度は休む間もなくロッドがしなる。
待望のGTとカスミアジをゲットすると、あとは釣るは釣るは、バラフエダイのオンパレード・・・。
そして極めつけは、自身も人生初の1本のルアーで2匹の魚をゲット!!
「バラフエ大王」の名を欲しいままにした。

実は「バラフエ」と言う呼び名には面白いエピソードがある。
大きな声では言えないが、たまたまチューク語で夫婦の究極の愛を表現する言葉。
さすがは愛妻家の外山、御蔵島に帰ったらさあ大変だ!と、仲間からヤジが飛ぶ。

リーダーの西川。
抜群のスキルでコンスタントに釣果を上げる。
浅場のサンゴに幾度も阻まれたりと不運も重なりあり、何度も大物GTを逃すが、それでも、数々のハタやバラクーダー、目標だった大型のカスミアジ、バラフエダイも次々とゲット。
カスミ、バラフエ、ハタではチーム最大のサイズを記録。
最後には夫婦愛の象徴・バラフエを愛妻と仲良くゲットした。
「カスミ大王」の名で貫録を示す。

そして、紅一点の弥生さん。
チーム最大のバラクーダーなど、旦那さんのアドバイスのもと初日からコンスタントに釣果を上げる。
最終日には、カスミ、バラフエ、大物GTなどを次から次へとゲットして満面の笑み。
特にGTはギャフを掛けたガイドが魚に引きずり込まれてボートから転落すると言うアクシデントもあったが、仲間のアシストで見事にゲットして思わずガッツポーズ!! 
しかも最後の最後には極上のアオチビキまでもゲットして、その夜の宴会に花を添えた。
「釣りの女王」として申し分ない活躍だった。

かくして御蔵島発ハラハラドキドキルンルンウハウハの釣りの旅は、話題・釣行共に大盛況で幕を閉じた。

御蔵とバラフエに乾杯!!

↑このページのトップヘ